トレントの著作権侵害は解決までにどのくらいかかるのか|最初の書面から終結までの期間
トレントの著作権侵害で書面が届いたとき、金額や対応方法と並んで気になるのが「この問題はいつ終わるのか」ではないでしょうか。明日解決するのか、数か月かかるのか、1年以上かかるのか。対応方針によって解決までの期間は大きく変わります。それぞれの場合にどのくらいの期間がかかるのかを解説します。
「いつ終わるのか」が分からないことが一番つらい
トレントの著作権侵害に関する書面が届いた方にとって、金額の問題と同じくらい重いのが、「この問題がいつまで続くのか分からない」という不安です。
仕事中もふとした瞬間に思い出す。 家に帰るとポストを確認するのが怖い。 いつ次の書面が届くか、いつ訴訟を起こされるかが分からない。
こうした不安は、見通しが立たないことから生まれます。 解決までの期間の見通しを持つことで、精神的な負担は軽くなります。
1. 意見照会書が届いてから請求書が届くまで
数週間から数か月
プロバイダから意見照会書が届いた後、権利者側から損害賠償請求の書面が届くまでの期間は、事案によって異なります。
意見照会書に同意で返送した場合は、開示が比較的早く行われるため、数週間から数か月で請求書が届くことがあります。
不同意で返送した場合は、権利者側が開示命令を申し立てる手続に進むことがあり、裁判所の判断が出るまでにさらに時間がかかります。
この期間は利用者側ではコントロールできません。 ただし、この間に弁護士に相談して対応方針を整理しておくことは可能です。
2. 権利者の言い値で支払った場合
最短で数日から数週間
権利者側の提示額をそのまま支払い、和解書に署名すれば、手続上はその時点で解決です。
弁護士に依頼せず自分で対応する場合は、入金と和解書の取り交わしが完了すれば終わりです。 弁護士を通じて支払う場合でも、数日から数週間で手続が完了することがあります。
ただし、提示額が適正かどうかを検討せずに支払うことが合理的かどうかは、別の問題です。
1社で終わるとは限らない
1社との和解が完了しても、別の権利者から追加の請求が届くことがあります。 追加の請求がいつ届くかは予測できず、1社目の解決後数か月してから届くこともあります。
3. 裁判で争った場合
提訴から判決まで半年から1年程度
権利者側が訴訟を提起した場合、あるいは利用者側から債務不存在確認訴訟を提起した場合、判決までには半年から1年程度かかることがあります。
この間、答弁書・準備書面のやり取りと、月1回程度の期日が続きます。 弁護士に依頼していれば、書面の作成も期日への出頭もすべて弁護士が対応するため、利用者本人の負担は小さいです。
和解で終結する場合はもう少し早い
訴訟の途中で裁判所から和解が提案されることがあります。 和解が成立すれば、判決を待たずに訴訟が終結します。
裁判で争点が整理された後の和解は、交渉段階の言い値とは前提が異なります。 裁判所が双方の主張を踏まえたうえで和解案を提示するため、交渉段階の提示額よりも合理的な水準で解決できることがあります。
控訴があればさらに延びる
判決に不服がある場合、どちらかの当事者が控訴すれば、さらに数か月から1年程度の期間がかかることがあります。
4. 弁護士に依頼して裁判で争った場合の全体像
典型的な流れと期間の目安
弁護士に依頼してから解決までの全体の流れは、おおむね次のとおりです。
弁護士への依頼・受任通知の送付:依頼後すぐ。 権利者側との交渉(応じる場合):数週間から数か月。 交渉不成立の場合、訴訟に移行:交渉打ち切りから提訴まで数週間。 訴訟の審理:提訴から半年から1年程度。 和解または判決による終結。
全体を通じて、弁護士に依頼してから解決まで、半年から1年半程度かかることが多いです。
「早く終わらせたい」気持ちと合理的な判断
「1年もかかるなら、言い値で払って終わりにしたい」と感じるかもしれません。
しかし、言い値で支払う場合と裁判で争う場合とで、支払う金額に大きな差があるならば、時間をかけて争う方が経済的に合理的です。
当事務所では、著作権法第114条に基づき、作品の正規価格、ダウンロード回数、アップロードによる拡散可能性(共有比率や経過日数等)を踏まえた具体的な反論を行っています。 その結果、これまで取り扱った案件ではいずれも当事務所の主張する計算方法が裁判所に採用され、数万円から十数万円程度にまで減額された解決に至っています。
もっとも、こうした反論が裁判所に採用されるかは、主張立証の具体性と精度に左右されます。
5. 期間中の精神的な負担を減らすために
弁護士に窓口を切り替える
解決までに時間がかかるとしても、弁護士に依頼して連絡窓口を切り替えれば、権利者側からの書面や電話が自宅に届くことはなくなります。
「次はいつ届くか分からない」という不安がなくなるだけで、精神的な負担はかなり軽くなります。
見通しを持つ
弁護士に相談して、「この事案であれば、おおむねこのくらいの期間で、このくらいの金額で解決できる見込みがある」という見通しを持つことで、漠然とした不安から解放されます。
見通しが分からないから不安なのであり、見通しが分かれば、時間がかかること自体は受け入れやすくなります。
刑事リスクへの対応
当事務所では、権利者側に対し刑事告訴を行わないよう交渉する方針を一貫してとっており、介入後に刑事事件として立件された案件は一度もありません。
刑事告訴のリスクについても弁護士が対応しているという安心感は、解決までの期間中の精神的な支えになります。
まとめ
トレントの著作権侵害は、対応方針によって解決までの期間が変わります。
権利者の言い値で支払えば数日から数週間で手続は完了しますが、提示額が適正かどうかを検討しないまま支払うことが合理的とは限りません。 裁判で争った場合は半年から1年程度かかることがありますが、損害額が大幅に減額される可能性があります。 弁護士に依頼してから解決まで、全体で半年から1年半程度かかることが多いです。
当事務所では、著作権法第114条に基づく具体的な主張立証を行い、これまで取り扱った案件ではいずれも数万円から十数万円程度にまで減額された解決に至っています。
「いつ終わるか分からない」という不安を解消するためにも、まずは弁護士に相談して見通しを確認することをおすすめします。
よくある質問
最短でどのくらいで解決しますか。 権利者の提示額をそのまま支払う場合は、数日から数週間で手続が完了します。ただし、提示額が適正かどうかを検討しないまま支払うことが合理的とは限りません。
裁判で争うと何年もかかりますか。 提訴から判決まで半年から1年程度が一般的です。和解が成立すればそれより早く終結することもあります。
裁判中は普段の生活に支障がありますか。 弁護士に依頼していれば、書面の作成も期日への出頭もすべて弁護士が対応します。利用者本人が裁判所に行く必要は基本的にありません。普段の生活への支障は小さいです。
解決までの間、権利者側から何度も連絡が来ますか。 弁護士に依頼して連絡窓口を切り替えれば、権利者側からの連絡はすべて弁護士に届きます。自宅に書面が届いたり電話がかかってきたりすることはなくなります。
1社と解決した後に、別の権利者から請求が届くことはありますか。 あります。1社との解決後、数か月してから別の権利者の請求が届くことがあります。全体の見通しを弁護士に確認しておくことで、追加の請求にも慌てずに対応できます。
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